ヒカリ
どちらかというと、ガンガンに日の当たる場所よりも少し日陰
を歩きたい。ピンスポットライトが当たるような場所には居心
地の悪さしか感じないタイプの人間。そもそもたくさんの人に
認めてもらいたいという欲求より、この人とこの人くらいには
受け入れてもらえるかも、という狭い隙間みたいなところをず
っと意識しながらものづくりをしてきたような気も。僕自身と
してはすごく自然な感覚で、ごく当たり前のスタンスなのです。

さすがにだいぶ慣れてはきたけど、ワークショップでたくさん
の参加者の前で話すのも得意ではありませんし、そんな時は冬
だろうが何だろうが噴き出してくる額の汗が止まりません(笑)。



なので「HEBEL HAUS」さんのCM出演オファーを頂いた時、
「よくウチを見つけてくれたな」というのが正直な感想でした。
5年前、10年前ならいざ知らず、今はストレートな彫りをガ
ッツリやってる木工作家さんはたくさんいらっしゃるし、有名
な、影響力のある作家さんもたくさんおられるのだから、僕に
決まることはないだろうと判断し、安易に「いいっすよ!」と
返信してしまいました。相見積もりじゃないけど、勝手に複数
の作家さんに声を掛けているものとばかり思っていましたし…。

撮影は12月半ばの半日ほど。ハイエースとリフト付きの2ト
ントラック、マイクロバスで山間の古家にやって来たスタッフ
さんは総勢17名!作業場の内外で煌々と照明がたかれ、ガン
ツ(漫画)の武器に出てきそうな装着するタイプのカメラや、
その場で組み上げられるレールの上をスライドしながら撮影す
る機材など、自分の作業場なのに不用意にキョロキョロし過ぎ
ないようガマンするのが大変なほどでした(笑)。そんなとん
でもなく「非日常」な空間の中、思った以上に普段通りに過ご
せたのは、そこに居る全員が紛れもなくプロの職人だったから。
おかげで僕も材と刃物にだけ意識を集中し、いつもと同じリズ
ムで掘り進めることができたし、余計な力も入らずに済んだ。

全くの異業種とはいえ、プロの職人集団の中に身を置く瞬間は
やっぱり心地いい。僕はお盆を掘り、それぞれがそれぞれの役
割を高いレベルで全うする。ほんの少しだけ、嫉妬したりする。

撮影後、監督さんと少しだけ立ち話をする。彼(同世代?多分
若い、というか皆んな都会的でシュッとしてる!ウチの半径2
0キロ圏内にはいそうにない人たちばかり!!)も若い頃は自
分一人だけで映像作品を作ろうとしていたそう。「でもやっぱ
り一人じゃできないんですよね。加賀さんもそうでしょ?」と。
痛いところを突いてくる(笑)。ホントその通りで、家族は勿
論、僕の作品を置いてくださっているお店や展示をさせてくだ
さるギャラリーのオーナーさんやスタッフの皆さん、もっと言
えば宅配業者の方々も含め、多くの人々の協力(お仕事)がな
ければ僕たち家族の生活はままならない。材料を買いに行く製
材所さんだってそう。「作家」として「独立」してるなんて偉
そうに言ったところで、結局一人で完結できている訳じゃない
ですしね。監督さんという立ち位置の片鱗を感じた瞬間でした。

ほんの一瞬の出来事なので気づかれることは先ずないかとは思
いますが、CMそのものはとても洗練されていて格好良いです!
備前の木村肇さんや玉野の十河隆史さんも出演されてます。改
めて、何で僕が出ているんだろう?そしてウチにテレビがなく
てよかった(笑)。家族でテレビ見てて自分が出てくるなんて
想像もつかないし、どんな顔していいか分からんしね(笑)。

たまたま差し込んできたヒカリに少し体温が上がったのも事実。
今回の件に関わってくださった全ての人々に、感謝しています。
貴重な経験をさせていただき、本当にありがとうございました。














 
徒然・・・ comments(2) -
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Comment








加賀さんCM見たよー
あれ?って思ったんだよー
おめでとうございます㊗
from. 8823 | 2020/01/17 21:24 |
いやー何なんでしょうね。人生何が起こるか分からないっす。
まさかのまさか!ってやつですよ(笑)
from. Semi-Aco | 2020/01/19 07:31 |
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