解釈力
最近カンタと嫁さんがよく喧嘩をする。口が立つようになり、屁
理屈をこねるようになった10歳は、もしかしたら「お母さんに
なら勝てるかも」と錯覚しているのかも知れない。勝てはせずと
も、ある程度対等に渡り合えるのでは?と見誤っているのかも知
れない。嫁さんはご立腹だが、それはそれで一つの成長段階、可
愛い限りだ。原因の98%は「早く宿題しなさい!」で「まだや
ってへんの!?」と続く。耳が痛い。突っ張ったカンタはなかな
か自分から折れることが出来ず平行線。そこにたまたま刃物を研
ぎに母屋に戻った僕が「…どうしたん?」となるパターン(笑)。なるべく双方の話しを聞き、それはカンタが悪い、と話しは進む。
大岡越前とまではいかないが、なるべくカンタにキチンと納得し
てもらえるよう話しをする。今の君が何をしなければならないか。

僕はカンタに勉強を教えることは出来ない。多分もう無理。でも
「どうして勉強をした方が良いのか」についてはいくらでも話せ
る。こっちには経験がある。やってこなかったなりの、出来なか
ったなりの後悔が。別に有名な大学にいって欲しいなんてこれっ
ぽっちも思わない。有名な大学を出た割に大した戦力にすらなら
ない人がいることも、高卒の元ヤンでもポイントを押さえた良い
仕事をする人がいることも、経験から知っている。あんまり好き
な言葉ではないけれど「人間力」或は「総合力」ってヤツなのか。

でも個人的にもっともっと伸ばすことが出来れば、と常々意識し
ているのは「解釈力」。勿論、カンタにも身につけて欲しいと願
っています。そもそもそんな言葉は存在しないと思うので先ずは
「解釈」のイメージから。難しく言うと、あらゆる人間精神の所
作を方法論的に理解すること、なのだそう。ざっくり言うと、そ
の身に降り掛かる様々な物事を、どんな風に受け入れるか、とい
うこと。「力」には、その上で、顔を上げて前に進む、というイ
メージ。理解した上で、受け入れた上で次に進むことは、とても
大切なプロセスだと感じています。感覚的に、面白いな、好きだ
な、と感じる人にはこの「解釈力」高めの人が多い気がするので
す。逆に言うと、しんどい思いを乗り越えてきた人、とも言える
訳で。人並みのしんどさがどの程度のものなのか明確なイメージ
はありませんが、困難な状況に対峙するたびに、都度少しづつ「
解釈力」を磨いていってくれればと願います。勿論、僕自身にも。

僕や嫁さんと違い、カンタはまったく喧嘩の後の気まずさを引き
ずりません。勿論、仲裁と謝罪を経ての話しですが、布団に入る
頃には鼻歌全開です(苦笑)。嫁さんのガス抜きに付き合いつつ、
極力怒りの矛先が自分に向かぬよう細心の注意を払いながら、面
白おかしく見守っております。楽しい家族と楽しい我家。それぞ
れが一生懸命に生きている、どこにでもある普通の家族なのです。











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スタートダッシュ
ここに来て寒さが本格化したというか、ようやく冬らしくなった
な、と思ったら大寒波がやって来ているとのこと。普段から慣れ
ている雪国よりも、雪や雪道に慣れていない地域の方々が気掛か
りです。くれぐれも雪道にはお気をつけください。あと水道の凍
結なんかもね。何となく慣れてしまっているけれど、朝起きてト
イレの水が出てこないと凹みます。トイレの中でストーブを焚く
シュールな絵面。寒い地域の家賃が安い住宅、或はまあまあ寒い
地域の古家あるあるです。ウチでも年に2〜3度、そうなります。
どうでもよいことはさて置き、あらゆる面で影響が出ないことを
願っております。でも雪山レジャー関連の地域にはしっかりと降
ってあげて欲しい。人間なんてかくも自分勝手な生き物なのです。

さて2017年も2週間が過ぎようとしています。大晦日まで普
通に仕事して、年明けは少し長めに休んで(休まったのか?)か
らググッと日常生活へ。ペースは取り戻せています。今年のテー
マは「余裕を持つ」こと。でもそのためにはある程度の余力を残
しておく必要がある訳で、その余力とは即ち「在庫」。理想は一
ヶ月先の納品分を今つくる(そしてもうすぐ仕上がる)、という
サイクル。納品のタイミングを待つ製品が、ある程度ストックさ
れている状態をキープできれば、急な仕事や(あっては困るけれ
ど)不測の事態なんかにも対処できるはず。独立して丸5年。ジ
ャストインタイム生産方式は、僕のようなスタイルには適さない。
仕掛かり品で持つか、在庫として持つか。大企業には大企業の、
中小企業には中小企業の、町工場には町工場の、そして個人工房
には個人工房のやり方仕方があって良い。イチイチ正解を定義し、
マニュアル化、システム化したがる風潮はサラリーマン時代から
苦手です。それを追求し過ぎれば、いずれ世の中はAIに飲み込ま
れてしまうに違いない。「ものづくり」が飲み込まれるだけなら
いざ知らず、「考えること」までもが飲み込まれてしまったらと
想像すると、心の底からゾッとしてしまいます。考えながら手を
動かす。たまには体全体を動かしながら、続けてゆこうと思う。

今回も順調に話しが反れましたが(苦笑)、色々なことを考えな
がら、試したり失敗したりしながら、自身の感性に従って今年も
動き続けてゆこうと思います。覚悟と責任を持って、真摯に。

スタートダッシュ、始めています。












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2017 酉
正月気分もすっかりと抜けきってしまった今日この頃ですが…。
改めまして、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよ
ろしくお願い致します。過去にも何度か水泳に準えた記憶がある
のですが、2016年も息継ぎ少なめで長水路(50mプール)を一
気に泳ぎきった、という印象。今年はそれを踏まえ、タイムは落
とさずに息継ぎを増やすというか、もう少し肩の力を抜いてスト
ロークを大きくとって泳いで行きたい、などと考えております。
実際にその通りになれば、自ずとタイムも良くなるはず。堅い筋
肉の鎧を纏うタイプではありませんし、それよりかはしなやかな
体躯に憧れます。実際の僕は立派な中年体型ですが。話しを戻し
て、これはあくまで僕の仕事、木工に準えたイメージのお話しね。
今年も作業場には立派なお飾りが。勿論母屋にも。いずれもカン
パル兄妹によるもの。この古家に越して来て丸5年が経ちました。
可能な限り、お飾りを拵える役目はカンタとハルコに続けてもら
うつもりです。いつか身に付いた技術が、手に残る感触が、君た
ちの人生をほんの少し豊かなものに彩ってくれることを願って。

新年早々、纏まりのない乱文で恐縮です。僕の唯一の情報発信源
である本ブログは、こんな感じで今年も続きます。同じようなこ
とを繰り返し、ただダラダラと吐露するだけの場所ではあります
が、お時間ございましたらどうぞ引き続きお付き合いください。

改めまして、本年もよろしくお願い致します。


           2017年1月吉日 Semi-Aco 加賀雅之









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そしてumieと蒼はつづく
26日の月曜をもちまして、デザインラボラトリー蒼さんでの展
示が無事終了しました。お運び頂いた皆様、お買い求め頂いた皆
様、ご一緒させて頂いたイワサトさん、そして蒼、umieの皆様、
本当にありがとうございました。2016年の展示はこれにて終
了。走り抜けた1年の締めくくりに相応しい、充実の時間でした。
  photo by KANTA at デザインラボラトリー蒼

umieの15周年を記念した一連の企画・イベントの一つとして、
しかも1年を締めくくるタイミングで展示させて頂けたのはとて
も嬉しかったです。umieは16年目に、蒼は7年目に、立ち止
まることなく続いてゆきます。年末年始はお休みされますが…。
「続けてゆくこと」は、自身に掲げたテーマの一つでもあります。
打ち上げ花火のように、パッとはじけてすぐに消えてしまうよう
な生き方よりは、華やかさはないにせよ、高い温度で燃え続ける
熾き火のような生き方の方が性に合っている。風が吹き込めばい
つでも炎をあげられるような。単純な日々を積み重ねることの大
切さ、そして難しさ。これって意外と地に足が着いていないと出
来ないことの様にも感じます。umieや蒼を思い、自分自身を思
う。人だけでなく、お店や会社、その他諸々含めて、こうありた
いと思わせてくれる、足跡を残してくれる存在があることの何と
有り難く、幸せなことか。セミアコの日々も続いてゆきます。家
族4人の小さなチーム。今年同様、来年も色々なことが起こるの
でしょうが、大概のことはいつかは笑い話しになるのだと信じて、
何てことない日々を積み重ねてゆければと願っています。今年も
本当に残すところあと僅か。どうか良いお年をお迎えください。











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終盤戦
誰が何といおうと終盤戦です。今日で子どもたちの小学校と幼稚
園もお終い。昨日は正月飾りをつくりにご近所さん家に行ってき
てくれた二人。カンタはもう慣れたもん、なのだそう。それだけ
で「ここに住めて良かった」と思えたりもします。ハルコが作業
場用のお飾りも拵えてくれたそうなので、年が明けたらその出来
映えもご紹介できればと思っています。今年もあと10日、です。
デザインラボラトリー蒼さんでの展示も終盤戦に突入しておりま
す。最終日の26日は在廊予定です。ただし、通常より2時間早
く、16時閉店となりますのでご注意願います。年の瀬のお忙し
い時期かとは思いますが、お時間ございましたらどうぞお運びく
ださい。穏やかな瀬戸内の海を眺めながら、ボーっとしてお待ち
致しております。気にせず話しかけてみてくださいね(笑)。











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飯の種
今年最後の材料かと思ったら、ここからもう一回材が届くことに。
ブラックウォルナットがもうじき届きます。今年はたくさんの材
を購入しました。我々のような仕事だと、材料費というのはホン
トばかになりません。ただ僕は錬金術師ではないので、何もない
ところから製品やお金を生み出すことはできない。材料屋さんか
ら材を買って、僅かながらでもこの国の経済に関わっているとい
う感覚は、自分自身の社会性みたいなものをキープする上で不可
欠な行為、プロセスなのだとも感じたりします。社会人、職業人
としての感覚は失くしてはならない。一人の人間として、親とし
て生きる上で、見失ってはいけないテーマなのだと考えています。
今年も残すところ半月となりました。年内の納品は後3件。年末
ギリギリの納品は迷惑を掛けるだけなので、実際の稼働日として
は後5日くらいでしょうか。この辺の感覚はサラリーマン仕込み
です(笑)。デザインラボラトリー蒼さんでの展示も26日まで
続きます。歩みを止めることなく、今年も最後までゆっくりとで
はありますが前に進んで行こうと思います。さあ、あと少しです。











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北浜にて
週末は瀬戸大橋を渡り、高松へ。デザインラボラトリー蒼さんで
の展示、開催中です。会期は26日の月曜日まで。クリスマスを
跨いでの長丁場ですので、ご都合の良い日時にお運びください。
写真は我家のカメラマン、カンタ(10歳)が撮影。ありがたい
し、助かります(涙)。最終日の26日も在廊させて頂く予定で
すが、少し早い時間(16時)に閉店となりますのでご注意を!
蒼に流れる緩やかな時間軸、癒されます。仕事しに行ったはずな
のにリフレッシュさせてもらっているこの幸福感。umieも含め、
帰って来た、と思える場所があるというのは幸せなことだと思う。
肩の力が少し抜けて、また明日から頑張ろう、と思わせてくれる
不思議な場所。たくさんは必要ないけれど、そんな場所の存在は
長い人生においては不可欠なようにも感じます。今朝も冷え込み
が厳しいですが、作業場に向かおうと思います。心が軽やかです。












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木と絵のある温かな暮らし展
さてさて、師走に入りいよいよ今年最後の展示
のご案内です。2年ぶりとなりますデザインラ
ボラトリー蒼さんでの展示。今回は絵描き(ミ
ュージシャンでもあり造形作家でもあり…多才
!)のイワサトミキさんとご一緒させて頂きま
す。よく考えてみるとガッツリご一緒させて頂
くのは初めてのことなのでこれまた楽しみです。
「木と絵のある温かな暮らし展」
12月7日(水)〜12月26日(月) 13:00〜18:00
北浜デザインラボラトリー蒼
香川県高松市北浜町5-5 大運ビル5階
11日(日)にはワークショップも開催します。
詳細はこちらまで→

ここに来て体調を崩してしまったり、色々と思
うように進まないこともありますが、気心の知
れた場所で今年最後の展示を迎えられることに
感謝です。まだまだ、まだまだつくらなきゃ!
です。










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感謝と敬意
ご多分に漏れず、話題のドラマにハマっております。コメディー
タッチではありますが、テーマというかメッセージ性が心地良く、
勿論主演の二人の演技も相俟って火曜の夜が楽しみになりつつあ
ります。テレビがなくなって久しい我家ですが、民放ポータルな
んかを利用してパソコンで何時でも見られる今の時代に感謝です。作業場でボンヤリと「感謝と敬意」について思い巡らせてみまし
た。そしてふと目がとまったのがこの鉛筆でした。墨付けにはH
が良い。チビた2本の鉛筆をボンドとホチキスで繋ぎしつこく使
ってます。でもこれもまた、欠かすことの出来ない大切な道具の
一つ。嗚呼ちっぽけな自分(笑)。でもこの「くだらないの中に
」愛が。ドラマの主題歌も良いですが、どうかこのデビューシン
グルも聴いて頂きたい。踊れないけれど…。紛れもない天才。ど
うか生き急ぐことのないよう、溢れんばかりの才能に魂までをも
食い尽されてしまわぬよう、一人のファンとして願うばかりです。

今夜も楽しみです。こんな感覚ずいぶんと久しぶりな気がします。











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続 はじまりの場所
紆余曲折を経て、本当に大変な思いをして(割愛
します)江名子という場所にある豚小屋だった建
物を改装し、作業場に仕立てます。ギリギリ使え
そうな中古機械を揃え、それぞれ簡単な作業台を
拵え、一応「仕事」が出来る環境が整ったのが2
007年の春夏頃だったかな…?その間にカンタ
が生まれます。まさに、激動です。その後は生来
の貧乏性が功を奏して、作業場に入り浸るように
なります。良くも悪くも作業場の存在は「ここに
居る理由」を明確にしてくれました。のんべんだ
らりんと自然の中、スローライフを楽しみに来た
のではない、今の暮らしは仮の姿であって、例え
安定した平穏な暮らしであったとしても、絶対に
満足などしてはいけない暮らしなのだと、作業場
の存在がまるで僕を戒めてくれているかのようで
した。ここでの時間が、未来の礎をつくるのだと。
結果として「やり切れた」のだと思う。この作業
場で、この環境(木工会社に勤めながら)で出来
得ることはやり尽した。そう思えた時、飛騨を出
るイメージが明確になりました。時を同じくして、
嫁さんもそんなイメージを抱いていたようです。
飛騨を出ようと。こちらはたぶん「野生の勘」で。

「やり切った感」というのは不思議なもので、淋
しさやセンチメンタリズムはそれほど感じ取れず
にいました。色々な意味で元を取ったという満足
感と、次のステージに上がれる高揚感。大切な場
所であることに間違いはないのですが、感謝の割
合が一番大きかったのも事実。でもこないだの電
話で江名子の作業場がなくなる、という話しを聞
いて、心に穴が空いたように感じたのもこれまた
事実。誰かがあそこで機械をまわし、薪ストーブ
に火を焼べ、ゴソゴソやっている。それがなくな
るのは、やっぱり普通に淋しい。だってあそこは
僕にとっても「始まりの場所」の一つなのだから。

5歳まで飛騨で過ごしたカンタも飛騨での記憶が
ずいぶんと薄れつつあります。カンタとハルコの
生まれた場所へ、来年の雪が解けた頃には足を運
ぼうと思っています。取り壊されるなんてことは
ないと思う(願望込み)ので、江名子の作業場も
尋ねてみようかと。お礼と近況報告を兼ねて。











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