散り際の美学、的な…
以前にも取り上げたように記憶しているのですが、子ども達から
の「お下がり鉛筆」の話し。その小さな手にすらおえなくなった
鉛筆は、作業場へと運ばれてきます。そこで父ちゃんがゴソゴソ
と細工して限界まで使い切る。貧乏ったらしい話しかも知れませ
んが、そもそも裕福な暮らし振りではないので当然と言えば当然
のこと。限界までボロボロになったジーパンの儚さに似た、ある
種の美しさすら感じてしまいます。あくまで僕の感覚なのですが。
ものを大切にする感覚はとても大切な感性。「ものづくり」を生
業にしている自分が言うのも何なのですが、世の中にはものが溢
れ過ぎている。と言うか有り余っている。スクラップ&ビルドの
発想は、すでに破綻しているようにも感じる。せめて自分自身の
存在価値の在り方として、最後の最後まで使い切ってもらえるよ
うな道具類をつくれればと、切に願う。なるべくなら流行りに巻
き込まれず、消費の対象にもならないように。10年先も変わらず
使えるかどうか。自分の「もの選び」の基準を、自分の「仕事」
にも当てはめていきたい。最後の最後まで使い切ってもらえるよ
うな道具は、おしなべて美しい。そんな気がしてならないのです。












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ルーター休暇中
1月末のこと。作業中のルーターマシンから異音が。「ゴー、ギ
ャギャギャギャ!」。「あ、これヤバいヤツ」と思った瞬間ドン
ッ!と軸がストップ。慌てて電源を切り手で軸を回転させてみる
も相当な負荷が。多分ベアリングが逝ってしまったな…。以前布
製のベルトが切れた際にもお願いした機械屋さんに電話してみる。
が、繋がらない。「月末やし忙しいんやろな…」と思い、翌日念
のため事務所にも来訪依頼のメッセージを残す。事務員さんが「
今本当にバタバタしていてすぐにはお伺いできないかも…」と遠
慮勝ちにおっしゃるので「急ぎはしませんのでお時間ある時で結
構ですよ」と伝える。飛騨で機械一式を揃えて持ち込んだ僕とし
ては、修理と消耗品の細かい仕事だけ、つまりはこっちの都合だ
けの我が侭な依頼ばかりをしているという自覚がある分、無理は
言えません。言える人は言えちゃうんでしょうが、僕には無理。
後日携帯が繋がり、担当の方と状況を話すことができたのですが
「社員が一人辞めて業務が回りきっていない」とのこと。担当の
エリアが広く、一ヶ所で掛かる時間が読み切れない仕事。改めて、
飛騨が特殊な土地だったのだと思い知る。色々な意味で、融通が
効いていた。でも僕が腰を据えた場所には、この場所のスタイル
がある。僕自身の感覚を改めていくしかない。一人で仕事をして
いるとなかなか直面する機会が少ないのですが、人材不足の波は
静かに広がっているのだろうな、と感じてしまいます。数ではな
く、質の方の話し。「戦力」として考えられる人材。子ども達が
働き始める頃の世の中を想い、どんな大人に成長するべきか、最
近よく考えてしまいます。答えなんて出てこないないのですが…。

スッキリ復活する日を心待ちにしつつ、ルーターさん休暇中です。











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厳冬
本当に、寒い日が続いていますね。福井の大雪も気になりますが
草津白根山の噴火も台湾の地震も、自然相手とはいえ、人間や学
問の無力さを感じずにはいられません。災害に見舞われた方々が、
一日でも早く日常生活を取り戻されることを、願って止みません。
今はすっかり解けてしまったのですが、数日前の我家の風景。そ
れなりに楽しくはあるのですが、色々と大変です。連日トイレの
水は凍り、裏庭の隅にある散水栓が破裂して、噴水状態になって
いたのに数日間気付かず、発見した時は「氷柱のアート作品?」
みたいなのが立派に出来上がっていました。普段の水道料金から
3万円!上乗せの検針に、水道局から確認のため職員さんが回っ
て来られました。聞けば同じようなお宅が多数あるそう。取り敢
えずの応急処置に駆けつけてくれた設備屋さんも忙しそうです。
そして一昨日は僕たちの住む集落で火事発生。消防団の消防車で
出動です。野焼きからの延焼で、人家からは距離があったとはい
え、風も強く枯れ草の時期の野焼きはとても危険。大事には至ら
なかったのが不幸中の幸いですが、おおよそ半日仕事ができなか
ったり…。日常生活に支障をきたすほどの寒さやアクシデントが
続き、思うように仕事が進まない日々ですが、「受け入れる」以
外の選択肢がないのが自然相手の生活であり、里山暮らしでもあ
る。勿論対策も重要ですが、なるべくなら広い心で笑って済ませ
られるくらいで在りたいものです。波乱含みな2018年序盤で
すが、穏やかな一年になりますように。…もう2月なのですが…。












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初滑り
受験シーズン、なのですね。ご家族の中に受験生
がおられる方々はスッ飛ばしてください、今回は。
全国的な荒天に見舞われた週明けとは打って変わ
って、先週末は比較的暖かい一日でした。去年は
結局一度も行けなかったアイススケートをしに津
山市まで足を伸ばす。一昨年は何回か集中して滑
りに行ったのですが、果たして子ども達は「感覚
」を覚えているのでしょうか。何気に楽しみです。スケートの良いところは靴のレンタルのみで事足
りるとこ。帽子と手袋さえ持って行けば、後はリ
ンクの貸し靴で装備が賄えてしまう。お手軽です。
飛騨時代、雪国に7年も暮らしたにもかかわらず
スキーに出掛けたのは兄家族が遊びに来た一度き
り。こちらの感覚としたら雪遊びしに飛騨に行っ
た訳でもなく、今後の人生を占う重要な時間を過
ごすのにそんな余裕なんてない!などと思ってい
たのですが、そんなことより何よりお金が掛かる。
ウエアーや道具類(お下がりがそれなりに回って
くる環境とはいえ)リフト代一つとっても高くつ
く。そもそも嫁さんは「運動ノーサンキュー」な
人。スケートさえ見学する始末。子どもが小さか
ったこともあり、スキー場に行くまでもなく、家
の前の雪山に拵えた滑り台で一日中遊べたしね。
ウインタースポーツ好きな方からはブーイングの
嵐なのでしょうが、飛騨時代は雪を楽しむ余裕そ
のものがなかった気がする。そう考えると、今は
まだ少しは余裕があるということなのだろうか…。

話しはスケート場に戻って。カンタさん、おっか
なびっくりではありますが滑っております。何と
か感覚は取り戻せた様子。ハルコさん、滑ると言
うより氷上をちょこちょこ歩いております。メッ
チャこけまくりですが(笑)めげません。すぐに
立ち上がり、延々と滑り(歩き)続けます。「楽
しー!」と叫びながら。僕も十分楽しかったです。

「ならでは」な遊びをもっともっとできればと思
う。風の冷たさや氷の固さ、こけた時の痛さ。氷
の上なのに汗だくになる感覚、スニーカーに履き
替えた時のえも言われぬ開放感。小さな気付きが、
やがて子ども達の感性を肉付けしてゆく。冬は冬
らしく、夏は夏らしく、楽しんでゆこうと思う。










家族サービス comments(0) trackbacks(0)
データ
もともとマメな方ではなかったのですが、ここ最近めっきり写真
を撮らなくなってしまった。すっかりスマホで…という話しでも
なく(そもそもガラケー使い)「写真を撮る」という行為自体が
少々野暮な気がしてどうにも前向きになれない。初めて自分のカ
メラを手に入れたのは小学校の高学年くらい。父にもらったコダ
ックのポケットカメラはベージュのボディーでなんとmade in U
SA!110(ワンテン)というマイナーなフィルムを使う代物。勿
論単焦点でマニュアル操作は何一つできず、当時没頭していたラ
ジコンの写真を撮ろうにもブレにブレまくって24枚中1〜2枚
ピントが合ってれば嬉しくてしょうがなかった。次にフィルムを
買えるのは、現像に出せるはいつになるのやら憂鬱になりながら。時々自分の時代遅れ感が残念だとも思う。カメラ、というか、写
真そのものの概念がすっかり変わってしまった現代。それは例え
ば音楽だとか、書籍にもいえることなのだけれど、手触りという
か質量みたいなものを感じられないそれらは僕にとってはやっぱ
りデータでしかなく、それはやはりデータ以上の何ものでもない
と感じてしまうのです。ダウンロードするよりはCDを買いたいし、
電子書籍よりは紙の本を手に取りたい。ものが増える一方かも知
れないけれど、自分の選んだものに囲まれた生活はとても豊だと
も思う。効率化やリスク低減という面ではデータには敵わないこ
とは重々承知しているし、恐らくは今後の主流はデータに取って
代わられてしまうのだろうことも理解している。でも僕はやっぱ
り紙の本が存在する限り、CDが発売される限り、欲しいと思った
ものは質量を感じられる方を選ぶと思う。写真もそう。データは
プリントアウトして初めて、写真になるのだ。目に見えるだけじ
ゃなく、聴こえるだけじゃなく、質量のあるものには多少不便で
も、きっとそれ以上の情報が隠れている。オッサン的にはそんな
気がしてならないのです。モヤモヤが晴れて、何にも考えずに写
真を撮れるようになれる日がくることを願って、今日も仕事です。












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7年目
寒いですね。今朝は飛騨を思い起こすような冷え込みでした。全
国的にも強い寒波が列島に押し寄せているとのこと。皆様お住ま
いの地に影響が出ないことを願っております。今シーズン初!ト
イレが凍って水が流れませんでした(笑)。あるある、ですよね。先日、岡山に移住してきて丸6年を迎えました。あれよあれよと
いう間に、7年目突入です。今年カンタは6年生に、ハルコは2
年生になります。学年という区切りで成長を実感できる子ども達
とは違い、僕や嫁さんは何というかズルズル過ごしてきたような
気がしないでもない。勿論、それぞれしっかりコツコツと積み重
ねてきた仕事や暮らしがあるのですが。とは言え、ルーティーン
に縛られ過ぎないのが自営の良いところ。一年毎の変化を自分た
ちなりに楽しみながら、面白可笑しく暮らすのが理想なのです。

とんでもなく寒い朝に、そんなこと考えながらトイレでストーブ
を焚いています(笑)。素敵な一年になりますようね。













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2018 第三章
2018年 明けましておめでとうございます。

小雨降る大晦日を越え、迎えた元旦は霧に包まれつつも

明るい日差しに包まれた朝です。

子ども達と一緒につくった注連縄で

玄関と作業場をお飾りする(30日に飾る)。

良い一年にならない訳がないよね。


Semi-Acoにとっての2018年は、「第三章」と位置づけています。

何章までまで続く物語なのかは正直分かりかねますが、

主人公は僕たち家族4人です。

今年はクラフトフェアーにも出展したいな。

勿論、その際は正面突破で。

あれやこれやと豊富を抱きつつ、

本年もどうぞよろしくお願い致します。

日本全国、色々な場所でお会いできるのを楽しみにしています。


Semi-Aco 加賀雅之











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2017大晦日に
今年も早かった。43になってようやく「不惑」
という言葉の意味というか、輪郭のようなものが
おぼろげながら掴めてきたような気がします。そ
んな気がするだけなのですが(苦笑)。今年も色
々な場所で展示をさせて頂けたこと、色々なとこ
ろで当方製品を手に取って頂けたこと、心から感
謝致しております。そして手に取って頂けた品が、
日々の暮らしにほんのわずかな温かさや緩やかさ
をもたらしてくれればと、心から願っております。今年はこれまでの我武者羅な勢いをそのままに、
ゼンマイが切れるまで走り続けたような、そんな
一年でした。いわば、アウトプットの一年。でも
決してインプットできていなかったかといえばさ
にあらず。ここ最近繰り返していますが、自分の
中に蓄積してきたものをカタチにする余裕を持て
なかった一年でした。来年は(既に進めつつあり
ますが)新しい製品をどんどん展開したい。これ
まで手を出せずにいたカタチにも挑戦したい。ま
だ試作にすら掛かれていないものにも、不思議と
確信を持てている。これを「不惑」と解釈しても
良いのではないか?と考えたりしているのです。

我家としては珍しい家族写真はハルコ嬢の七五三
での一葉。どうにもカジュアルですが、とても我
家らしい集合写真だと気に入っています。こんな
小さなチームで、家内制手工業を営んでおります。
2017年の御礼と共に、来年も引き続きよろし
くお願い申し上げます。皆様、どうぞ良いお年を。











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撚る(よる)
縄を撚る。綯う(なう)とも言う。脱穀を終えた藁を材に、生活
に欠かせない縄を撚る。かつてはその縄を編んで筵(むしろ)を
拵えたそう。でも今回つくらせてもらったのは注連縄(しめなわ
)の方。毎年つくらせてもらっている自宅用の正月飾りとは別に、
部落でお祭りしている荒神様のお飾り用として、3mほどの長い
注連縄をつくるべく、いつもお世話になっているのご近所さんに
今年もご教示いただく。実は僕、初めての参加で緊張しています。先ずは藁を柔らかくして撚りやすくするために杵で叩く。見よう
見まねでカンパルも参加。下拵えというか、こういった一手間が
何事に於いても大切なのだと感じる瞬間。日常に在る学びですね。早速撚りの工程に。敷いているのは同じく藁でつくった筵。先生、
当然のように靴下を脱いでの作業です!要領を得ない僕を後目に
淡々と撚り進めるカンタ(11)。彼にとっては毎年のことなの
で慣れたもんです。カンタにお手本を見せてもらい、コツを聞い
てようやくそれらしく藁が絡み合うようになってきました。先生
の作業の早いこと早いこと。あっという間に数種類の注連飾りが
完成。もう一個つくりたい!と我が侭を言うハルコのお陰で必要
以上の数の注連縄が完成してしまいましたがそれもご愛嬌。完成
した注連飾りは2018年の年明けにご紹介できればと思います。












 
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師走も半ば
今年も残り半月…というか、後半に差し掛かりましたね。40歳
を過ぎて、更なる年月の過ぎ行く早さを感じる今日この頃です。
今年は寒くなるのが早かった気がします。急激に冷え込んだ印象
で、その分ダメージが大きかった。朝表に出るのは勇気がいるけ
れど、真っ白に霜が降りた景色はやはりキレイで。冬の朝日の何
とも言えない「白っぽい光」に、やっぱり上手に写真に収めるこ
とはできないけれど、ハッと立ち止まってしまうほど惹かれてし
まいます。この感覚を…自分の目に見えるもの、肌で感じられる
ものを頼りに生きてゆきたい。切り取れない景色を、加工できな
い感覚を信じてゆきたい。イヤでも覚める目をこすりながらそん
なことを考える師走の朝。週末からは子ども達、冬休み突入です。












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